君にかける魔法

あなたの魔法にかけられて、あなたの隣にいたい。
ずっと一緒にいたいな。

会話の節々に見える笑顔が本当に可愛い。

「星川さんって可愛らしいんですね」

少しイジワルな感じでそう言われた。

私なんかよりあなたの方が何倍も可愛いのにっ!


彼氏が…なんて後付けの理由。
でも距離が近く慣れたことが、少しの進歩かも知れなかったけど、何よりも今の自分にとって嬉しい事だった。


日に日に好きになっていく。
知れば知るほど、モモを大好きになっていった。






「別れよう。」
「…どうしたの?」

私は花火大会の夜、彼氏に振られた。

「お前、最近すげぇ可愛くなったし、」
「じゃあ、なんで!?」


「お前の好きな人、俺じゃないだろ。」


バレバレだった。
ダメだった。
中途半端にしていた私のせいで、セイヤを傷つけた。


セイヤの背中がだんだん遠くなっていく。

私の足は1歩も前に進まない。

あんなにたくさん自分に対しての好きを伝えてくれたセイヤに何も返せず、裏切った。

私はその後悔からの涙を流していた。


こんな姿見られたくなかったよ。


あなたに魔法をかけられて、そして魔法がかかってより魅力的なあなた。