永遠に一緒にいたいな。 死ぬまで海花の側にいて、恩返しができたらな。 でも、いつかは離れなければならない時が来る。 海花もそれを知っている。 『我が一族の子孫に、他の種族の血を交えることは許されない』 『犬獣人の純血の子孫を残すこと、それが月見家の跡取りの宿命だ』 今は亡きおじい様に言われた時。 俺の隣に海花もいたから。 それでも…… 俺が誰かと結婚するまでは せめて、俺の結婚相手が決まるまでは 海花のことを溺愛させてください。 俺の心の中だけで。 ひっそりと。 でも情熱的に。