ガクリ。
俺の肩が勝手に落ちる。
ショックが大きすぎ。
ソファに座りながら、俺はうつむかずにはいられない。
その時、俺の視界に犬柄のルームシューズが映りこんだ。
これって……?
視線を上げる。
ゆっくりゆっくりと。
俺の前には、海花が立っていて……
えっ? なぜに?
海花の顔が、真っ青すぎなんだけど。
絶望顔を浮かべているし。
急に何があったの?
「どっ…、、、どうした、海花?」
「違うんです! 誤解なんです!」
「何のこと?」
「私はもちろん、猫より犬派です! ワンちゃんが大好きです! それなのに、猫を飼いたいなんて思ってもないこと言っちゃって……」
「……」
「今日の私、言動がほんとおかしくて……脳がシェイクみたいにグチャグチャなドロドロで……」
脳がぐちゃぐちゃドロドロって……
それは一大事だよ。
父さんの友達の、脳神経外科医を紹介しようか?



