「ひぃあ! っミミミ、、、ミルキー様?」
可愛い海花の驚き声に、反応してあげられなくてごめんね。
今は海花のことを、思う存分抱きしめさせて。
だって俺は、小さい頃から海花のことが大好きで。
人間とは結婚できないとわかっていても、海花のことだけを想い続けてきて。
やっと今、大好きな子の温もりを、全神経で堪能しているところなんだから。
でも、ウブな海花は全身ガチガチ。
緊張しているのが丸わかり。
抱きしめたまま、しゃべりかけてみよう。
海花の心がほぐれるように。
俺は極甘な声を、海花の耳に吹きかける。
「今朝はびっくりしたね。学園に行ったら、グラウンドがお祭り騒ぎになっていて」
「はい……まさか生徒みんなで……私たちをお祝いしてくれているなんて……思ってもいなくて……」



