☆琉希side☆





幸せ。

それは、努力次第でつかみ取れるものなのかもしれない。



夜の10時45分。

俺の部屋には今、大好きな子が座っている。

ソファに座る俺の隣。

顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに肩を震わせながら。



「あああ、あの……ソファに座らせていただいてますけど……わわわ私は……床に正座でじゅうぶんで……」



もう海花。いつまでメイド気分でいるつもり?

目をグルグルまわしながらオロオロする姿、可愛いすぎ。



「海花は俺の婚約者なんだよ。俺と対等な立場だって、ちゃ~んと理解してね」