「教えてくれたら、もうウザい絡みなんてしないのになぁ」



ゆらは綾芽からのグイグイに、根負けしたらしいです。

はぁぁぁ~と、重い溜息を吐き出しました。



「……思った……から」


「ユラっちは、なんて思ったの?」


「あの二人に繋がってる赤い糸。来世まで切れないくらい、ぶっといんだろうなって。そう思ったら、切るのが面倒になった」


「う~ん、そっかそっか。じゃあ私が、ユラっちの指に赤い糸を結んであげるよ」


「はぁ?」


「私の指にも、同じ赤い糸を結んじゃおっと。そしたら私たち、運命の相手になれちゃうね」


「好きでもない相手に、そういうのやめな。俺は会長みたいな王子様じゃないし」


「長い前髪の下に、めちゃくちゃ綺麗な顔を隠してるくせに」


「やっぱりお前も顔なんだ。男選びの基準」