「辛い気持ちや過去は、誰かに話したら心が軽くなると思うんです」
「バカじゃないの! そんなんで楽になったら、私の人生、こんなにこじれてないから!」
「ほんとなんです。信じてください。私の中にも、誰にもバレたくないようなドロドロで醜い感情がありました。でも友達に話したら、心が軽くなったんです。その子が私の気持ちをわかってくれた。醜い感情を持っている私のことも大好きだって言ってくれた。それが心の底から嬉しくて」
「……いないから」
「えっ?」
「私にはそんな友達なんていないの! 私をわかってくれる友達なんて、絶対に現れないの!」
「そんなことありません。私は綾芽さんのことをわかりたいです。そして私のこともわかって欲しいと思ってます!」



