「父さん、これでわかったでしょ? 月見家にふさわしい女性が、誰なのか」
ミルキー様は振り返った。
強い意志がこもった瞳を、ゆっくりと歩いてくるミルキー様のお父様に向けている。
ミルキー様のお父様は、こわばった顔でウンウンと頷くと
「そうだな。琉希と綾芽の婚約証明書を、破棄させてもらう」
台紙にはされまた紙をビリビリに。
木々を揺らす強い風に乗せるように、細かい紙を吹き飛ばした。
怒りオーラがみなぎった、ミルキー様親子の態度。
綾芽さんはタジタジの、顔面蒼白状態に。
すがるように、ミルキー様のお父様の前に駆け寄っている。



