「ちょっと海花ちゃん、全部あなたのせいじゃない！」
「……えっ？」
「なんでもっと早く、あの男をこのガーデンから追い出してくれなかったの？」
そう言われましても……
「ごっ……ごめんなさい。まさか襲ってくるとは思わなくて……」
「海花ちゃんはただの一般人だけどね、私は違うの。琉希君の未来のお嫁さんで、月見財閥婦人になる選ばれた存在なの！ わかる？！」
……わかり…ます…けど。
「月見財閥の元メイドなら、私の偉大さが分かって当然！ それなのになんでもっと早く、あの男を撃退しなかったの？ 私が刺されてたら、海花ちゃんの責任だったんだからね！」
ひぃあ？
私の責任ですか？
「自分の身の程をわきまえて、ご主人様に命がけで仕えなさい！」
