綾芽さんの言葉を聞き、うつむくように肩を落とした拓真さん。
「覚えておいた方がいいよ~ 身の程知らずの男は、女に捨てられ続けるから~」
綾芽さんは勝ち誇ったように、捨て台詞まで吐き出している。
「オマエはもう……俺のことは好きじゃないんだな……」
「初めから好きじゃなかったって、言ってるじゃん」
「俺のこと……だましてたのかよ……」
「勝手に勘違いしてたんじゃないの? それにさ、私みたいなキュートなプリンセス女子と付き合えただけでも、ラッキーだったって喜びなさいよね」
「……っ」
「私にくれる高級プレゼントのチョイスだけは、最高だったよ。でもそれだけ。手をつなぐのも、キモイと思ってたし」
「アハハハ……」と、干からびた声で笑いだした拓真さん。
下を向いていて、表情が読み取れない。



