「モフモフ わんわん モフモフ わんわん」



俺の甘い声に合わせ、体を揺らしている海花。

スーッと眠りの世界に入り込んでしまったらしい。

崩れるようにしゃがみ込む海花を、俺は倒れる前に抱きとめる。



このままずっと抱きしめていたい。

俺と海花の時間だけでいいから。

永遠に止まり続けてくれないかな?


俺の腕の中で眠りこんでしまった海花。

――眠り姫に、俺の想いが届いてくれたらいいのに。

俺は極上に甘い声を、海花の耳に吹きかけた。



「生まれ変わった時は、また俺のことを好きになってね」



来世でも、俺は絶対に海花を見つけて。

必ず海花を幸せにするから。