☆琉希side☆



「モフモフ わんわん モフモフ わんわん」



――俺のこと、大好きになぁれ。



俺は今、身勝手な思いを催眠術に込めている。



「モフモフ わんわん モフモフ わんわん」



甘々なスマイルで海花を見つめながら


――俺だけを、一生好きでいて欲しい。


伝えてはいけない想いを、心の中に押し込めて。



ずっと海花のことが好きだったよ。

大好きで大好きで、たまらなかったよ。



海花が俺の側にいてくれた。

夜になると、ポメラニアン姿の俺を、ナデナデで寝かしつけてくれた。

もうあの幸せな日々には、戻れないんだね。