もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない



ステージの幕を占め終えた。

でもまだ、生徒たちはステージ前に居座っている。

どうしたらいいのですか……?



私は幕から顔だけを出す。ひょっこりと。


そんな私に気づいてくれたのは、ステージ下にいた美記ちゃん。


「みんなさ、早く講堂の外に出てくれない?」


助け船を出してくれたかのように、後ろのドアをズバッと指差した。



「でも私たちは、ミルキー様と海花様の……」

「生徒たちが完全撤収してくれないとさ、先生に文句言われちゃうんだよ。
うちら生徒会の評価が落ちるの。ほら、教室戻るよ。はいはい!」




凛とした態度の美記ちゃん。

生徒たちを問答無用で、講堂の外に押し出してくれている。

講堂から全生徒を追い出すと、美記ちゃんは私に向かってグーパンチ。

ニヒっと笑って、講堂のドアから出て行った。




うえぇぇぇ~ん。

さすが美記ちゃん、ありがとうです。

心の底から感謝です。