オロオロする私に


「何言ってんの。海花はいつも、他人の罪まで背負い過ぎなの」


と、呆れ笑いを浮かべる美記ちゃん。



「私たちはね、海花ちゃんの味方なんだよ」


「ここは俺らで、なんとかするから」



同級生たちの優しさ。

心にしみて、私は余計に涙が止まらない。



「海花ちゃんは副会長として、うちらのために頑張ってくれてるでしょ? たまにはうちらに、恩返しさせてよ」


「ほら海花。みんなからの心遣いを、無下にしないの」


「みなさん……ありがとう……ございます」



私は心からの感謝を伝えたくて、ゆっくりと深く頭を下げた。


「任せて!」と言わんばかりの笑顔で、同級生たちは頷いてくれている。



このあと私は美記ちゃんに寄りかかりながら、教室から逃げ出しました。