ミルキー様が、目を見開いて驚いている。


困惑したように揺れる、ミルキー様の綺麗な瞳。


永遠に見つめ続けていたいです。


でも……


ミルキー様の瞳を独占する特権。

持っているのは、私ではありませんね。



ミルキー様の隣に立つ綾芽さんは、私への怒りが抑えきれないみたい。


『自分だけの王子様!』とアピールするかのよう。

ミルキー様の腕にしがみついたまま、私の方に人差し指を突き出している。



「ちょっと信じられない! 琉希君は私の婚約者なの! 私だけのものなの!」



わかっています。

それなのに告白をしてしまい、申し訳ありませんでした。



「こんな非常識な女、この世に存在していいの? パパに言いつけて、あんたのことをこの学園から追い出してやるんだから!」



そうですね。

私はこの学園から、今すぐ去った方がいいのかもしれませんね。