ひゃっい?!

そそそ、、、それは……どういう意味でしょうか?



ゆら君は照れ顔を隠すように、耳にかけていた前髪を下ろし、口元を手で押さえているけれど……


全然、隠しきれていません。

頬だけじゃなく、耳まで真っ赤になっています。




なぜでしょう?

私まで、心臓がバクバクいい始めてしまいました。


顔を赤らめているゆら君を見れば見るほど。

ドキドキバクバクって。



先生。

授業開始時間はとっくに過ぎています。


早く教室に来て、授業を始めてください!

ざわつきだした私の心臓を、どうにか平常に戻したいので!




――数分後。



「いやぁ~ 遅くなって悪かったな」



地理担当の先生が、教室に入ってきました。

出っ張ったお腹をこすりながら。


ですが……


この授業中。

私の頭の中には、地理の知識が全く詰め込まれませんでした。