時をこえて、またキミに恋をする。

声がするほうを見ると、透渡殿から着物を着た女の人たちが驚いた様子でこちらを見ていた。

どうやらあの人たちは、都子姫の侍女のようだ。


「ごめんなさい。すぐに戻るわ」


都子姫は十二単の着物を引きずりながら、侍女たちのもとへ戻っていった。


「宗治が外で倒れている人を見つけたようなの。客間へ案内させるから、しばらくの間屋敷で休ませてあげて」

「宗治殿が連れて参ったのであれば、仕方ありませんな」


都子姫は遠くからわたしに会釈すると、侍女たちといっしょに屋敷の中へ入っていった。


「こんなよく知りもしないわたしをお屋敷に上げてくれるなんて、都子姫って優しい人だね」

「だろ?自らの位なんて関係なく、都子姫は分け隔てなくだれにでもお優しい方だ。だから、俺はそんな都子姫のことが好きなんだ」