時をこえて、またキミに恋をする。

それに、その声はわたしの背後から聞こえた。


前を見ると、大きく目を見開け、ぽかんと口を開けた宗治がわたしを見つめている。


いや、…違う。

宗治の視線は、わたしの後ろに向けられている。


その視線をたどるようにして振り返ると――。


「やっぱり宗治だっ」


寝殿と対屋(たいのや)とを繋ぐ、橋のような廊下の透渡殿(すきわたどの)から、美しい赤色の着物に長い黒髪がこぼれる女の人が微笑んでいた。


わたしは、その人を見て思わず息を呑んだ。

なぜなら、声も顔も髪型も…わたしそっくりだったから。


「…宗治!もしかして、あの人が――」

「都子姫…」


驚いて、心ここにあらずといったような宗治の顔。

しかし、その瞳が潤んでいるのに気づいた。


「…姫!ご無事でしたか!?」