時をこえて、またキミに恋をする。

自分が元の時代へ戻ってこれたからって、ものすごく適当な回答だった。


「わたしはいやだよ…!?幕末で暮らすだなんて――」

「…シッ!静かにっ」


突然宗治に手で口を塞がれ、茂みの中に連れ込まれた。

すぐそばには宗治の顔があって、わたしは思わず頬が熱くなった。


「な…なにするの!」

「ここが俺がいた時代なら、もうすぐ屋敷の者たちが起きてくる時間だ。俺はともかく、お前が見つかったら大変だろ」

「それは…そうだけど」

「俺がここで死んだとき、屋敷は火事で燃えたはずだった。それが今こうして残ってるってことは、もしかしたら今は…火事になる前なのかもしれない」


だから、今が何年の何月なのか。

それを確かめてくると言って、宗治はわたしを残して行ってしまった。


仕方なく、その間にわたしは桜の木を調べることに。