時をこえて、またキミに恋をする。

「だったら、なんだ?」

「いとこが出しゃばってんじゃねぇよ」


板東くんはあっちに行けというふうに、首元にあてられた木の枝を払いのける。


「そんなもの振り回して、小学生かよっ」


そうして、板東くんは宗治を鼻で笑った。

――次の瞬間!


板東くんの目の前数ミリのところで、ものすごい速さで突き立てられた木の枝の切っ先がピタリと止まる。


「そいつから離れろって言ってんだ」


宗治のその言葉と態度は、明らかに板東くんに喧嘩を売っていて――。

板東くんがポキポキと指を鳴らした。


板東くんは、ただの不良じゃない。

他校の生徒と喧嘩しているとも聞いたことがある。


その見た目からして、…喧嘩は強そう。

まともにやり合ったって、細見の宗治が勝てるわけがない。


「…宗治、わたしは平気だから!」