時をこえて、またキミに恋をする。

…そもそもタイプじゃないっ!


だけど、板東くんの圧がすごくて、そんなことを正直に言えるわけがなかった。


断りたい…。

でも、断れない…!


この状況からどうやって抜け出そうか…。


そんなことを考えていると、ふと板東くんの首元に木の枝が添えられた。


「…今すぐ、そいつから離れろ」


すると、わたしと向かい合う板東くんの後ろから…そんな声が聞こえた。


驚いて、板東くんの脇から視線を向けると――。

そこに立っていたのは、長い木の枝をまるで刀のように板東くんの首元にあてる宗治だった!


「宗治…!」


宗治は、教室で男友達と話していたはず。

わたしが板東くんに呼び出されて連れてこられたことなんて、気づいていないものだと思っていたけど…。


「お前は、最近転校してきたっていう…。たしか、…高倉のいとこだったか?」