時をこえて、またキミに恋をする。

宗治は、七海の頭を指さしていた。


「この時代では、女でも当たり前のようにまげを――」

「…これは、“ポニーテール”っていうの!」

「ぽにー…てーる?」


七海はいつもポニーテールだけど、宗治にとってはそれがちょんまげのように見えたようだ。


今どき『まげ』なんて言う人はいないし、『この時代では』って、宗治が違う時代からきたことがバレちゃう…!


わたしがおそるおそる七海のほうを振り返ると、七海の目が点になっていた。


も…もしかして、さっそくバレちゃった…!?


ドキドキ鳴る心臓を悟られないように、なんとか平常心を装っていると――。


「宗治くんっておもしろい人だね!時代劇とかが好きなの?」


…よかったー!

バレてなかった…!


だけど、とても心臓に悪かった。

初っ端からこんな感じだと、この先が思いやられる…。