時をこえて、またキミに恋をする。

「びぃの父ちゃんが言うなら…、安心できるが…」


とは言いつつ、内心は肌身離さず持ち歩きたいようで、腰にさしたい衝動をなんとか抑えながらお父さんに刀を手渡している。


「その刀は、俺の命よりも大切なものなんだ…!」

「宗治くんがこの刀をとても大切に思っているのは十分わかっているから。だから、責任持って預かるよ」


お父さんのその言葉に、宗治は渋々こくんとうなずいた。


「それじゃあ、いってきます!」

「いってくる」

「いってきまーす」


そうして、わたし、宗治、朔は、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんに見送られながら家を出た。


朔の小学校までは途中の道までいっしょ。

3人並んで歩道を歩く。


初めこそ、車やバイクを見て度肝を抜かれていた宗治だけど、この数日で徐々に見慣れてきたようだ。