時をこえて、またキミに恋をする。

聞くと、おじいちゃんの親友が神代中学の理事をしているとかで、特別に宗治の転校手続きをしてくれたとか。


「いつかは元の時代に戻るにしても、こっちでの勉強もいい経験でしょ?」


そう言って、お母さんは宗治に制服を押し付けた。


そうして、朝ごはんのあと、制服に着替えに部屋に向かった宗治。

だけど――。


「袴がずれ落ちてくる!どうしたらいいんだ…!」

「この長い布は、なにに使うんだ!」


ズボンをとめるベルトのやり方とネクタイの結び方がわからなくて、お父さんに教えてもらっていた。


「まぁ〜!宗治くん、よく似合ってるわ〜!」

「そ…そうか?」


神代中学の制服を着た宗治を見て、お母さんは感激していた。

おそらく、2年後の朔の姿を思い浮かべているのだろう。


「じゃあ、あとは都美と仲よく登校してねっ」