時をこえて、またキミに恋をする。

だから、それに気づいた宗治がこうして戻ってくることを予想していたのだ。


「どうやったら、俺は消えなくてすむんだ…!?」

「簡単なことじゃよ。都美のそばから離れなければいいだけじゃ」

「「…へっ?」」


またしても、わたしと宗治の声が重なった。


「…待って、おばあちゃん。どういうこと?」

「救い人は、時渡りした者の姿を現代で保つ力も含まれているんじゃ。つまり、宗治くんは都美のそばにいれば消えてなくなることもない」

「なんだよそれ…!」


宗治は信じられないという顔をしているけど、そう叫びたかったのはわたしのほうだ。


救い人の力は、タイムスリップしてきた人を元の時代に帰すことは理解したけど、その人といっしょにいないといけないなんて聞いてない…!


「現に、こうして都美といっしょにいれば、徐々に元に戻ってきたじゃろう?」