時をこえて、またキミに恋をする。

居間の襖が開けられ目をやると、息を切らした宗治が立っていた。


「ほんとに帰ってきた…!おかえり〜」


おじいちゃんとおばあちゃんが言った通りになった。


だけど、…あれ?

なんだか宗治の体が透けて見えるような…。


「なんか、さっきと比べて…薄くなった?」

「…そうだよ!だから、どういうことなんだって聞いてんだよ…!」


どうやら出ていってしばらくして、徐々に体が透けてきていることに気づいたんだそう。

元には戻らず、さらに薄くなるものだから、慌てて帰ってきたらしい。


「そりゃ宗治くんはもともと現代にはいるはずがない存在じゃ。消えてなくなっても、なにもおかしくはないの〜」

「このままだと…俺は消えちまうのか!?」

「そういうことじゃ」


おじいちゃんとおばあちゃんは、宗治の体が薄くなることを知っていたようだ。