時をこえて、またキミに恋をする。

「でも、もうタイムスリップができるわけないし…。それに、“宗馬”って名前…」


突然現れた宗治のような宗馬に、わたしはただただ混乱するばかり。


頬を痛いくらいに引っ張ってみるけど…。

やっぱり痛かった。


なんとか落ち着き、話を聞く。


厳密に言うと、わたしの目の前にいる人物は『春日井宗治』ではなくて、『春日井宗馬』。

青柳中学校に通う、中学3年生だ。


そして、宗治の子孫にあたる。


宗治はわたしと別れたあと、都子姫とは結婚しなかった。

わたしが考えていたように、宗治も自分が都子姫と結婚してしまったら、生まれるはずだった人が生まれてこなくなることをわかっていたんだそう。


「…都美、お前な。お前たち家族を犠牲にしてまで、俺が都子姫と結婚しようと思うかよ」


なぜかデコピンされてしまった。