時をこえて、またキミに恋をする。

「それは?」

「ひ…姫と…、結婚するために……」

「…結婚!?」


宗治の言葉に、わたしは思わず驚いてしまった。


同じ14歳の抱く強い想いなんて、なにかで一番になりたいとか、将来こうなりたいとか、そういうものだと勝手に思っていたから。


だから、まさか『結婚』というワードが出てくるとは想像もしていなかった。


「結婚って…、まだ14歳でしょ?」

「それを言うなら、『もう14』だ!姫とは、16になったら結婚しようと約束していたんだ」

「16って言っても、まだ大人じゃないじゃん…!」


ありえないと思ったけど、おばあちゃんいわく10代での結婚は、昔ではよくあることだったんだそう。


わたしなんて好きな人もできたことがないというのに、同い年の宗治はすでに結婚の約束していた人がいたとは…。