時をこえて、またキミに恋をする。

しかし、思いもよらない出来事が起こる。


それは、3年生に進級後初の剣道個人戦の大会の日。

応援にきていた七海がわたしの肩をたたく。


「ねぇ、都美。前にさ、『春日井宗治』っていう名前言ってたっけ?」

「…あ、うん。それがどうしたの?」

「『宗治』じゃないけど、青中に似たような名前の選手がいて、今あっちで試合してるよ?」

「…え?」


わたしは七海に教えてもらって、ライバル校である青柳中学校の偵察も兼ねて、その試合を覗きにいった。


そこには、すばやい動きで技を繰り出し、ひときわ目立つ1人の選手が。


名前は、『春日井宗馬(そうま)』。

たしかに宗治と名前が似ている。


…だけど、名前が似ているだけで宗治のはずがない。


肩を落として、戻ろうとしたとき――。

試合が終わり、面を取ったのその顔は……宗治と瓜二つだった!