時をこえて、またキミに恋をする。

朔もあんなことを言っていたけど気にしてくれていたらしく、あれは照れ隠しなんだとか。


「…都美、戻ってきてくれたのね」


涙ぐむお母さんがわたしを抱きしめる。


「おかえり、都美」

「ただいま、お母さん…!」


わたしもお母さんの背中に手をまわした。


「そうか。宗治くんは元の時代へ帰ったんじゃな」

「よくやった、都美。さすが、ワシらの孫じゃ」

「都美も、よく無事に戻ってきてくれた」


お父さんがわたしの頭をなでる。


…でも、……あれ…?

なんで『無事』なの?


宗治が都子姫と結婚したら、わたしはこの世に生まれないんじゃ――。


わたしは、慌てて家の蔵から古びた我が家の家系図を引っ張り出してきた。


その家系図をたどると、都子姫の隣にある夫となった名前には――。