時をこえて、またキミに恋をする。

「驚くのも無理はないが、うちに代々伝わる言い伝えによるとそういうことじゃな」

「言い伝え…?」


すると、おじいちゃんは座卓の上に古びた紙の束を置いた。

その紙の束の一箇所が紐で縛られていて、本のような作りになっている。


どうやら、これがタイムスリップにまつわる言い伝えが書かれている古文書のようだ。


さっき宗治が目覚めたあとに、おじいちゃんとおばあちゃんが蔵から探して持ってきたらしい。


「『五百年に一度時を渡る者、死して尚強き想いあり。その想い、輪廻転生の力とならん』…とな」


おじいちゃんの話を聞いて、わたしと宗治と朔はポカンとして首をかしげる。


「おじいちゃん、それって…どういう意味?」

「簡単に言うと、『500年に一度現代にやってくる人は、死んでからも強い想いを持っていると、その想いを遂げるために生まれ変わりの力が与えられるだろう』という意味じゃよ」