時をこえて、またキミに恋をする。

「えっと、宗治くんはどうやってこっちに――」

「同じ歳なら『宗治』でいい」

「…あ、はい」


でも、なぜかわたしにだけ視線が鋭い…。


宗治の話によると、ある日、仕えていた公家のお屋敷が火事になった。


そして、そこのお姫さまを救い出したところまではよかったものの、煙を吸い込んでしまったせいでそのあと力尽きてしまって、気づいたらこっちの世界にきていたようだ。


そういえば、顔にすすがついていたり、着物が焦げているとは思っていたけど――。

まさか、そんな壮絶な現場からタイムスリップしてきたなんて。


「あのとき死んだと思ったが、俺は運よく生きながらえたってことでいいのか?」

「いや、宗治くんはすでに死んでいるはずじゃよ」


おじいちゃんの言葉に、目を丸くする宗治。


「死んだ…!?俺が…!?でも、今はこうして――」