時をこえて、またキミに恋をする。

あまりにも物分かりがよすぎて、わたしの口があんぐりと開いた。

とりあえず、尊敬しているお父さんの言うことはなんでも信じるみたいだ。


…ん〜っと。

ある意味、バカなのかな?


だけどそのおかげで、意外と早く男の子と打ち解けることができた。


居間でわたしの家族に囲まれているというのに、平然とした態度で正座している。


「お腹空いたでしょ?たくさん食べてね」

「かたじけない!」


しかも、お母さんが用意してくれた朝ごはんをなんの疑いもなくおいしそうに食べている。


あっという間に家族の中に溶け込んでいて、なんだか気が抜ける。


彼の名前は、春日井宗治(かすがいそうじ)

幕末の江戸時代からやってきたようだ。


年上かと思ったけど、わたしと同じ14歳だった。

武家の息子で、幼い頃から剣術を習ってきたんだそう。