時をこえて、またキミに恋をする。

「…七海、気づいてたの!?」

「まぁね♪」


七海が、わたしと宗治がいとこではないと確信したのは修学旅行のときなんだそう。


新幹線で後ろの席の宗治が、他の女の子に話しかけられているのを不機嫌そうな表情で眺めていたわたしを見て。


そして決定的だったのが、火事での宗治の行動。


「都美を助けに行った宗治くんの…あの表情。あれは、好きな人を守りたいって顔してたもん」


七海はわたしたちの関係を知っていながらも、今まで秘密にしていてくれた。

陰ながら、うまくいきますようにと願ってくれていたらしい。


でもさっき手を繋いでいるわたしたちを見て、声をかけずにはいられなかったと。


「なにか事情があって、宗治くんが都美の家に居候してるんでしょ?いいねっ、好きな人といつもいっしょって♪」