「ありがとう。そう言ってもらえると、この3年間のすべてが報われたような気がするよ」
古関先輩はわたしに向かって微笑むと、わたしの隣にいる宗治に視線を移す。
「オレたちが達成できなかった優勝は、来年春日井くんに託すよ」
「…え?俺ですか?」
「ああ。キミの副将戦で、どれだけ勇気づけられたことか。その強さなら、来年だって敵なしだろうから」
…『来年』。
古関先輩は気づいていないだろうけど、その言葉に一瞬宗治の顔が曇った。
それまでに、満月の夜と重なった桜の狂い咲きが起これば、宗治は元の時代へタイムスリップする。
そうなれば、もう二度とこちらの時代には帰ってこない。
できることなら、来年宗治が優勝旗を手にする姿を見てみたい。
だけど、都子姫のそばに早く戻りたい宗治の気持ちを考えたら、宗治は来年ここにいないほうがいい。
古関先輩はわたしに向かって微笑むと、わたしの隣にいる宗治に視線を移す。
「オレたちが達成できなかった優勝は、来年春日井くんに託すよ」
「…え?俺ですか?」
「ああ。キミの副将戦で、どれだけ勇気づけられたことか。その強さなら、来年だって敵なしだろうから」
…『来年』。
古関先輩は気づいていないだろうけど、その言葉に一瞬宗治の顔が曇った。
それまでに、満月の夜と重なった桜の狂い咲きが起これば、宗治は元の時代へタイムスリップする。
そうなれば、もう二度とこちらの時代には帰ってこない。
できることなら、来年宗治が優勝旗を手にする姿を見てみたい。
だけど、都子姫のそばに早く戻りたい宗治の気持ちを考えたら、宗治は来年ここにいないほうがいい。



