時をこえて、またキミに恋をする。

「あと頼みます。古関先輩」


古関先輩と宗治は、拳と拳を合わせた。

エース2人のその姿に、観客席のファンたちが沸き立つ。


宗治の圧倒的な強さの勝利に、流れが一気にこちらに傾いた。


最後は、いよいよ大将の古関先輩の登場だ。


この1戦…。

これですべてが決まる。


――そして。



〈優勝は、青柳中学校です。おめでとう!〉


閉会式。

満面の笑みで優勝旗を受け取ったのは、古関先輩ではなかった。


大将戦の試合は、ほぼ互角だった。

一歩も引かない試合展開の中、なんとか古関先輩が優位に。


このままいけば古関先輩の勝ちだと思ったとき、決定的な一本を取られてしまった。


これまで、優勝する先輩たちの背中を見てきた古関先輩。

しかし、最後の最後で神様は先輩には微笑まなかった。