時をこえて、またキミに恋をする。

宗治は絶対負けない。

そう思っていたけど、あの人相手じゃもしかして…。


そんな不安が頭をよぎった。


なんとか、大将の古関先輩までまわして…!


わたしは固唾を呑んで、宗治の背中をまっすぐに見つめた。


…だけど。

わたしの不安は無駄なものだったとすぐにわかることとなる。


試合開始と同時に、宗治はすばやい動きで相手を攻めたてる。

それはもう見ていて気持ちがいいほどに。


おもしろいくらいに宗治の技が決まり、力の差は歴然だった。


あの副部長の人は、小学生の頃から剣道をしている。

でも思えば、宗治は剣士として物心ついたときから刀を握っている。


そんな宗治に勝てる相手なんていない。


見事宗治は、優勝への望みを繋げた。


「春日井くんなら、やってくれると思っていたよ」