時をこえて、またキミに恋をする。

「…えっ。だ…大丈夫…!?」

「くっ…!おのれ…、妖術か…!」


こっちは心配しているというのに、まだわたしを妖怪呼ばわりだ。


「ひ…、姫……!」


幽霊は刀を地面に突き刺しなんとか立っていたけれど、つぶやくように声を漏らすと、よろけながら地面に倒れてしまった。


「…しっかりして!ねぇ…!」


幽霊は気を失ってしまったのか、わたしの声にまったく反応しない。

どうすることもできなくなったわたしは、慌ててお父さんを起こしにいった。



そのあと、幽霊はお父さんに抱きかかえられて、今は客間に敷かれた布団の上で眠っている。


そのあと、おじいちゃんとおばあちゃんとお母さんも起きてきた。

幽霊事件で騒がしかったからか、まだ朝の6時過ぎだというのに、朔まで目を覚まして下りてきた。