時をこえて、またキミに恋をする。

泣き止みたいわたしの意に反して涙が流れる。

泣けば許されると思ってるのかと思われそうだから、本当は宗治の前なんかで泣きたくないのにっ…。


宗治は歩み寄ると、わたしの前でしゃがみ込んだ。


「…少し言い過ぎた。悪かった」


そう言って、泣きじゃくるわたしの頭を優しくなでる。

そして、ゆっくりとわたしに背中を向けた。


「んっ」

「なに…?」

「乗れよ。そのケガじゃ歩けねぇだろ?」


宗治は、痛々しいくらいに擦りむいたわたしの膝に目をやる。


「屋敷までおぶってやる。…だから、もう泣くな」


その言葉に、わたしは指で涙をはらってこくんとうなずいた。


「重い」とか文句を言われるかと思ったけど、宗治はなにも言わずに軽々とわたしを背負った。


「包帯外して…ごめん。ちょっと暑かったから…その…」