時をこえて、またキミに恋をする。

男たちはわたしを突き飛ばすと、宗治に向かって刀を引き抜いた。

太陽の光でギラリと不気味に反射して光る刀。


刀を握って向かい合う光景は、まるで映画のワンシーンかのようだけど、…違う。

ここは幕末。


あの刀は、おもちゃなんかじゃない。

斬られればケガでは済まない、…本物の刀だ。


宗治も鞘から引き抜いた桜華を構えるけど、分が悪い。

数でも1対2で不利だし、なにより相手は大人。


体格差が違いすぎる…!


「…宗治、無茶しないで!」


わたしが止めるのも聞かずに、宗治は斬りかかる男たちを正面から迎え撃った。


見ていられなくなったわたしは、とっさに強く目をつむる。


河原に響く、刀と刀がぶつかり合う甲高い金属音。

ドサッとすぐそばに人が倒れる音がして、体がビクリと反応した。