時をこえて、またキミに恋をする。

「…間違いねぇ。お前、都子姫だな」

「え…!?」


とっさに立ち上がり、身構える。

わたしを凝視する男たちの視線に嫌な予感がして、わたしは瞬時に背中を向けて走った。


だけど、逃げている途中、慣れない浴衣姿で足がもつれてしまい、勢いよく地面に転んでしまった。

その際に、擦りむけた両膝から血が流れる。


「そんな脚じゃ、もう走れねぇな」

「残念だったな!」


恐怖で硬直するわたしの体を2人の男が押さえつける。


「な…!なにするの…!!」

「うるせぇ!黙ってろ!」


大きな手で口を塞がれ、声を出すこともできない。

必死に抵抗するわたしに、もう1人の男が麻袋を手にして歩み寄る。


「ここに入れて、すぐにずらかるぞ!」


…まさかっ。

わたしをあの袋に押し込む気…!?