「どこなんだよ、ここ」
俺はスマホを取り出すと居場所を調べた
だけど〈一致しませんでした〉と表示されるばかり
駅名を見てみると、文字がかすれていて読みにくかった
でもかろうじて読めた文字が〈✶✶らぎ…え…き〉と書かれていた
「う、うそだろ…」
俺は叫び声を上げながら一刻もここから離れようと必死に走った
階段があったから階段をおりると蛍光灯の明かりなどほとんどなく構内は暗く照らされていた
息を整えようと、その場で息をしていたら
後ろからコツコツと誰かが歩いていくる音が聞こえてきた
他に人がいたのかと安堵して振り返ったら、胴体も顔もなく、足だけが見えていた
カバンなどもう置き去りにしてることにも気づかず、俺は構内を走り回った