「お母さん。私、明日お父さんのお見舞いに行ってもいい?」

「うん。もちろん。一緒に行こうか」




この夜は、久しぶりにお母さんとたくさん話をした。お父さんの癌が発覚した時のこと。まだ、初期の段階で見つけられた事は、不幸中の幸いだったこと。

様々なことを、意外にも冷静に淡々と教えてくれた。



お父さんが癌告知されたと知って、動揺しまくりの心は、お母さんと話した事によって、冷静さを取り戻しつつあった。