「……清登くん」
なんとか口を開いた。
くちびるが震えそうなのを、なんとか堪える。
清登は牛乳のパックを手にしたまま、不思議そうな顔をした。
その清登に向かって、沙也は思い切って一歩踏み出す。
ゆっくりと、一歩ずつ距離を詰めていった。
沙也の様子か、表情か、さっき呼んだ声か……。
どこかからか、清登は沙也の気持ちを察したようだ。
一気に表情がこわばるのが見えた。
清登のそばまで行って、沙也は立ち止まる。
手を持ち上げて、袖を掴んだ。
やわらかなバスローブの生地を、きゅっと握る。
清登がそれに押されたように、牛乳のパックをかたわらのテーブルに置いた。
視線だけは逸れなかったので、沙也はその瞳を見つめ、見上げる形になって、胸の奥から言葉を絞り出した。
「清登くんは、……私をホットミルクを飲むような子どものままにしておくの?」
なんとか口を開いた。
くちびるが震えそうなのを、なんとか堪える。
清登は牛乳のパックを手にしたまま、不思議そうな顔をした。
その清登に向かって、沙也は思い切って一歩踏み出す。
ゆっくりと、一歩ずつ距離を詰めていった。
沙也の様子か、表情か、さっき呼んだ声か……。
どこかからか、清登は沙也の気持ちを察したようだ。
一気に表情がこわばるのが見えた。
清登のそばまで行って、沙也は立ち止まる。
手を持ち上げて、袖を掴んだ。
やわらかなバスローブの生地を、きゅっと握る。
清登がそれに押されたように、牛乳のパックをかたわらのテーブルに置いた。
視線だけは逸れなかったので、沙也はその瞳を見つめ、見上げる形になって、胸の奥から言葉を絞り出した。
「清登くんは、……私をホットミルクを飲むような子どものままにしておくの?」



