不思議そうな顔をしただろう沙也とは裏腹に、清登はふわりと優しい笑みを浮かべた。
冷蔵庫から取り出したのは、牛乳のパックのようだった。
「取り寄せておいたんだよ。ホットミルク、好きなほうで作ろうと思って」
……ホットミルク?
沙也の頭には、今度、疑惑が湧き上がった。
あまりいいものではない疑惑だ。
だが残念ながら、それが当たっていることは、自分ですぐにわかっていたのだ。
「沙也、はちみつのホットミルクが好きだろう。でも一回メープルシロップで作ったときがあったじゃないか。ほら、沙也がインフルエンザにかかったときだったか……」
穏やかに続けていく清登の表情も声も優しかったけれど、沙也は、ごくっと唾を飲んでいた。
どうして、と思う。
こんなこと、信じたくない、とも思う。
だって、この流れは明らかに。
冷蔵庫から取り出したのは、牛乳のパックのようだった。
「取り寄せておいたんだよ。ホットミルク、好きなほうで作ろうと思って」
……ホットミルク?
沙也の頭には、今度、疑惑が湧き上がった。
あまりいいものではない疑惑だ。
だが残念ながら、それが当たっていることは、自分ですぐにわかっていたのだ。
「沙也、はちみつのホットミルクが好きだろう。でも一回メープルシロップで作ったときがあったじゃないか。ほら、沙也がインフルエンザにかかったときだったか……」
穏やかに続けていく清登の表情も声も優しかったけれど、沙也は、ごくっと唾を飲んでいた。
どうして、と思う。
こんなこと、信じたくない、とも思う。
だって、この流れは明らかに。



