幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 手を繋いだり、特別親しい様子でいられなくなった年頃もあった。

 それでも一緒に成長してきた。

 つかずはなれずというものだったかもしれないけれど、一緒にいたことは嘘ではない。

 ただ、今でも後悔に似た気持ちはある。

 ずっと引きずってしまうのだろうなともわかっている。

 ……あの頃。

 小学校でも中学校でも、もっと成長してから……現在より以前なら、いつだっていい。

 清登にはっきり「好きです」と言っていたら。

 それでその恋が実っていたら。

 今、交際が十日で終わるなんてことにはならなかったのだろうな、という後悔だ。