「ありがとう、送ってもらっちゃって」
二十分ほどで家に着き、沙也はお礼を言って車を降りた。
逆側のドアから先に出た清登が、丁寧にも外から開けてくれたドアから。
「いいや。今日は付き合ってくれてありがとう」
沙也が降りるために、手を取ってくれていた清登は穏やかに言う。
沙也はそれに対して、笑顔で首を振った。
「付き合ったなんて。私こそ、なにからなにまでしてもらっちゃって、ありがとう」
本当に、今日は楽しい想い出をたくさんもらってしまった、と思う。
ドライブも、綺麗なドレスも、美味しいワインとディナーも、そしてそれ以上に、二人きりの素晴らしい時間。
全部、清登がくれたものなのだ。
「そんなふうに言ってくれるのか。沙也は本当に優しいよ」
でも清登こそ、慎ましくそんなふうに言う。
そんなふうに言って、捉えてくれる清登のほうが優しいのに、と沙也が思ってしまうような言葉と態度だった。
二十分ほどで家に着き、沙也はお礼を言って車を降りた。
逆側のドアから先に出た清登が、丁寧にも外から開けてくれたドアから。
「いいや。今日は付き合ってくれてありがとう」
沙也が降りるために、手を取ってくれていた清登は穏やかに言う。
沙也はそれに対して、笑顔で首を振った。
「付き合ったなんて。私こそ、なにからなにまでしてもらっちゃって、ありがとう」
本当に、今日は楽しい想い出をたくさんもらってしまった、と思う。
ドライブも、綺麗なドレスも、美味しいワインとディナーも、そしてそれ以上に、二人きりの素晴らしい時間。
全部、清登がくれたものなのだ。
「そんなふうに言ってくれるのか。沙也は本当に優しいよ」
でも清登こそ、慎ましくそんなふうに言う。
そんなふうに言って、捉えてくれる清登のほうが優しいのに、と沙也が思ってしまうような言葉と態度だった。