やはり最後は少しだけ間ができた。
それはなんのためだったか。
言いづらかったためか、それとも沙也を気遣ってくれたためか。
後者であったらいい、と思いつつも、口に出せるはずもないので、沙也は愛想笑いを浮かべた。
彼女……真悠も笑顔になった。
「よろしくね」と言ってくる。
その笑顔は、やはり沙也と同じ、愛想笑いに見えたけれど。
「幼馴染さんと食事?」
真悠は清登を見やって、聞いている。
そう聞かれて、清登は気まずそうになった。
確かに、ただの幼馴染とドレスアップして、ホテルディナーをしたあとという様子では、婚約者に見られたら気まずいだろう。
そのためだろうか。
清登の返事には少し嘘が混じっていた。
「ああ。彼女が誕生日なものでね。お祝いに来たんだ」
どうして嘘をついたのかなんて明白なので、沙也は軽く驚きこそしたものの、訂正しようとは思わなかった。
だって、本当のことを言えば、ややこしくなるに決まっている。
それはなんのためだったか。
言いづらかったためか、それとも沙也を気遣ってくれたためか。
後者であったらいい、と思いつつも、口に出せるはずもないので、沙也は愛想笑いを浮かべた。
彼女……真悠も笑顔になった。
「よろしくね」と言ってくる。
その笑顔は、やはり沙也と同じ、愛想笑いに見えたけれど。
「幼馴染さんと食事?」
真悠は清登を見やって、聞いている。
そう聞かれて、清登は気まずそうになった。
確かに、ただの幼馴染とドレスアップして、ホテルディナーをしたあとという様子では、婚約者に見られたら気まずいだろう。
そのためだろうか。
清登の返事には少し嘘が混じっていた。
「ああ。彼女が誕生日なものでね。お祝いに来たんだ」
どうして嘘をついたのかなんて明白なので、沙也は軽く驚きこそしたものの、訂正しようとは思わなかった。
だって、本当のことを言えば、ややこしくなるに決まっている。



