そして沙也の内心と同じように言うものだから、沙也の緊張や気恥ずかしさは、ゆっくり溶けていった。
二人とも、慣れていないのは同じなのだ。
それならきっと、大丈夫。
「さぁ、行こう。そろそろ時間だ」
すっと清登が手を伸ばしてきて、沙也は今度、あまりためらわず、動揺もせず、手を伸ばしてその手に重ねた。
すぐ清登が軽く握ってくれる。
やはりあたたかく、大きなその手。
ああ、こうして触れられるなんて、これ以上の幸せはないよ。
素敵なドレスアップ姿より、このあと美味しいディナーが待ってることより、ずっと嬉しい。
そのように胸の中で言ってしまったくらいだ。
二人はホテルの廊下へ出て、エレベーターに乗って……レストランにある階へ向かった。
レストランはもちろん、とても豪奢で、それでいて上品で、沙也がこれまで入ったことのあるお店とは比べ物にならなかった。
つい目を白黒させてしまったくらいで、隣の清登は「素敵だろ」と、くすっと笑ってきたのだった。
二人とも、慣れていないのは同じなのだ。
それならきっと、大丈夫。
「さぁ、行こう。そろそろ時間だ」
すっと清登が手を伸ばしてきて、沙也は今度、あまりためらわず、動揺もせず、手を伸ばしてその手に重ねた。
すぐ清登が軽く握ってくれる。
やはりあたたかく、大きなその手。
ああ、こうして触れられるなんて、これ以上の幸せはないよ。
素敵なドレスアップ姿より、このあと美味しいディナーが待ってることより、ずっと嬉しい。
そのように胸の中で言ってしまったくらいだ。
二人はホテルの廊下へ出て、エレベーターに乗って……レストランにある階へ向かった。
レストランはもちろん、とても豪奢で、それでいて上品で、沙也がこれまで入ったことのあるお店とは比べ物にならなかった。
つい目を白黒させてしまったくらいで、隣の清登は「素敵だろ」と、くすっと笑ってきたのだった。



