幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「……私こそ」

 なんとか返事をした。

 清登は沙也のそれに、また微笑したようだった。

「……そろそろ行こうか? あんまり時間もない」

 そのあと、元通り海を見ていたのは、ほんの数分だっただろう。

 でも、触れ合った手のあたたかさと、優しい肌の感触に、まるでもっと、もっと、何時間もそうしていたように感じてしまった。

「そうだね」

 名残惜しかったけれど、沙也も同意した。

 そのまま手は離れてしまうと思ったのだけど、沙也が驚いてしまったことに、そうはならなかった。

 清登の手は沙也の手を持ち上げて、そのままきゅっと握ってきたのだから。

 沙也の手は、握られた延長で、繋がれた形になってしまう。